ハムスターの平均寿命は約2年と短く、どうしてもお別れしなければならない時がやって来ます。
飼っているハムスターが亡くなってしまい、これからどうすれば良いか分からないという方に向けて、当ページでは供養の仕方や悲しみからなるべく早く立ち直るために知っておくと良い事などをまとめています。
過去私が飼っていたハムスターを亡くした時の経験・体験談も紹介しています。
まずは死亡確認を
ハムスターが動かなくなったからといって必ずしも亡くなったとは限りませんので、慌てずにまずは死亡確認を行いましょう。
ハムスターは約10度を下回る環境下で低体温症やエネルギー不足となった場合、「擬似冬眠」と呼ばれる仮死状態に入ることがあります。
擬似冬眠状態のハムスターは体温が5度程度までに下がり、呼吸も1分間に1回程度となってしまうため、死んでしまったと勘違いしてしまう人も多いので注意です。
擬似冬眠かどうかの判断ポイント
以下の状況の場合、まだ亡くなっておらず擬似冬眠状態である可能性が高いです。
- 手足や口元が固くこわばっていない
- 目(まぶた)は閉じられてる
- わずかでも温かい
- ゆっくりだがお腹が動き、呼吸をしている
- 鼻や唇はピンク色
擬似冬眠が疑われる場合の対処
擬似冬眠と思われる場合は、ハムスターの身体を今すぐに温めてあげてください。
まずは人の手で包んで温め、その後ペットヒーターにタオル等を敷いて乗せてあげます。
カイロやお湯を入れた容器、ドライヤーの熱などをタオルなどを介して間接的に当てても良いですが、ハムスターの身体は小さいので急激に温まりすぎないように十分ご注意ください。
しばらくしてハムスターが目を覚ましたならば、次はエネルギー補給です。
ハムスター用のチュールやゼリーをお持ちの方は、それら食べやすい物を与えてください。
ペレットを与える場合は、少しお湯でふやかしたりすると、ハムスターも食べやすいです。
供養方法を決める(埋葬 / 火葬)
悲しいですがハムスターが亡くなったことを確認しましたら、供養方法を考える必要があります。
手段としては埋葬または火葬になります。(火葬を推奨します)
埋葬
埋葬では遺体をそのまま土に埋めて供養します。約1mくらい土を掘り、遺体を埋めます。
公園などの自分が所有していない土地に埋葬することは違法ですのでご注意ください。
自宅の庭などの自分が所有する土地が無い場合は「プランター葬」といって、プランター(植物を育てる鉢)に埋葬する方法もあります。
埋葬のデメリットとしては、鳥や猫などの動物に掘り返されたり、虫が湧いたりすることがある点です。
火葬
火葬する場合は、ペット火葬サービスを利用するのが一番おすすめです。
業者が家に訪問してくれるので遺体を受け渡し、供養・火葬を実施してもらえます。
私は過去「ペット葬儀110番」というサービスを利用して供養してもらいました。
火葬のみであれば8500円、返骨までしてもらう場合は15400円の料金で実施してもらえます。(競合他社より安めの料金です)
依頼は24時間365日受け付けており、翌日すぐに対応してもらうことも可能なので、こちらのリンクの問い合わせフォームまたは電話番号から日程相談を実施ください。
もっと詳しく知りたい方は、以下の記事に私が利用した際の記録をまとめているので良かったらご覧ください。
ハムスターの遺体は燃えるゴミとして出すことも可能なのですが…十分に供養してあげられなかったという後悔が残ると後述のペットロスという症状からの立ち直りに時間が掛かることがあります。
可能ならば飼い主さん自身のためにもしっかりと供養してあげてください。
供養までの間に実施しておくと良いこと
棺桶の準備
遺体を入れる棺桶となるものを用意しましょう。お菓子の箱でも大丈夫です。
遺体が安定するように底にタオルや床材を敷き詰め、お花などを飾ってあげるとより良いです。
火葬する場合、プラスチックケースなどでは燃やすことができないため、紙製のものをご用意ください。
遺体の傷み防止
埋葬/火葬する日までの間は、なるべく遺体が傷まないようにドライアイスなどで冷やしておきましょう。
遺体や箱に直接ドライアイスを当てると水滴で傷みが進行してしまうので、タオルなどで巻いておくと良いです。
冷蔵庫内での保管は雑菌等が中で繁殖するので控えてください。
形見を残す
ハムスターの形見を残しておきたいという方は、遺体を受け渡すまでにハムスターの毛やヒゲを少しカットして手元に残しておきましょう。
亡くなったペットの毛は「遺毛」と呼ばれ、以下のような袋状の入れ物(遺毛入れ)に入れたりアクセサリーにリメイクしたりして身に付ける飼い主さんもいます。
このような形見には以降で説明しているペットロスの症状を軽減させる効果があると言われています。
私は供養後に「残しておけば良かった…。」と非常に後悔したことがあるので、遺毛を残しておくことを推奨します。
「毛をカットするのは可哀そう…」と感じてしまう方は、足形を残しておくという手もあります。
足の裏の肉球にインクを付けて紙に押し当てて形を取っておくことで、後々その足形を使った雑貨を作ることもできます。
ペットロスの乗り切り方
ペットロスとは、愛するペットを失った悲しみによって起こる精神的・身体的な不調をことを指します。
具体的には、不眠、食欲不振、食べ過ぎ、めまい、頭痛、疲労感、無力感、胃潰瘍、うつ病などの症状が現れることがあります。
ペットロスからの立ち直るまでには、以下のステップを踏んでいく必要があると言われています。
- ペットの死を現実として受け入れる
- 悲しい気持ちを表現する
- ペットのいない環境に慣れる
- 失ったペットを思い出として整理する
悲しいことを隠して気丈に振舞うのではなく、我慢せずに気の済むまで思いっきり泣いてください。
ペットとの思い出を忘れようとして飼育用品などをすぐに処分する必要もありません。
むしろ気持ちの整理がつく前に対応してしまうと後悔が深くなってしまい、ペットロスが長引くこともあります。
葬儀をしてしっかりと供養することで、死を受け入れて思い出として整理できるようになり、ペットロスの克服につながります。
私のハムスターが亡くなった時の体験談
昔私が飼っていたハムスターが亡くなった時の体験談です。
もうすぐ2歳くらいになるジャンガリアンハムスター(プディング)を飼っていました。
当時「最近ケージと小屋の隙間で寝るようになってカワイイ!」と思っていたのですが、よくよく観察すると呼吸が少し荒く、苦しんでいるように思えたため病院へ連れて行く事にしました。
病院で診察してもらった結果、お腹にウンチが溜まってしまっていてかなり痩せている状態で、また、少し脱水症状気味でもあり薬を処方してもらいました。
帰宅して2時間後に様子を見に行った時には、ハムスターは亡くなっていました。
床材を強く噛みしめ、目をつぶって固くなっていました。
病院へ連れて行った事でのストレスや脱水症状の悪化によって亡くなってしまったようなものだったので、私はとても罪悪感を感じ、一日中悔やんで涙が止まりませんでした。
葬儀・供養が終わった後も眠れなかったり涙が止まらなかったりと、当時は完全にペットロスの症状を起こしていたと思います。
何より空っぽになったケージを見るのがつらくて悩んでいたため、ネット検索で他の飼い主さんの体験談を読み漁っていた所、「新しいペットを飼う事で辛さを乗り越えることができた!」という人が結構いらっしゃることを知りました。
私もしっかり供養して気持ちの整理が付いた後、新しいハムスターをお迎えした結果、悩んでいたペットロスの症状も改善しました。
「苦しんでる事を早く気付けてあげればよかった」・「もっと適切な時期・手段で病院に連れて行ってあげるべきだった」という後悔が、「今度お迎えしたハムちゃんは世界一幸せなハムスターにしてあげよう!」と活力に変わり、ペットロスの克服に繋がったのかなと感じます。
おわりに
当ページでは、供養の仕方やペットロスの乗り切り方について紹介しました。
ペットとのお別れはとても辛いかと思いますが、読者さんがペットロスによる不調に苦しむことなく、立ち直ってくださることを祈っています。